If〜桜龍の彼等〜【完】
「そうか…もう会えないのか…。

散々悪い事ばっかしてた俺だけど、ミノルさんと出会って無駄な暴力を振るうのを止めたんだ。

ミノルさんに助けられたのは命だけじゃないんだよ。
俺の人生そのものを救ってくれた。

俺にとってすげぇでかい存在なんだ。

だから、今度墓前に手を合わせに行ってもいいか?」

「え…あ、はい」


こんな話を聞いて嫌だなんて言えない

それに10年も前の事をちゃんと覚えてるなんて悪い人じゃないような気がするもん

お父さんと若宮さんにそんな事があったなんて…

やっぱりお父さんは自慢のお父さんだね

家族以外にもちゃんと忘れずにいてくれる人がいる

私もそんな人生を歩みたい…

誰かの心に残る、そんな人生を…


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