If〜桜龍の彼等〜【完】
「お前、ルナの何?」

若宮さんが今まで聞いた中で1番低い声でタクトに尋ねた

「あ?あんたこそ誰だよ?」

「ガキが意気がってんじゃねぇぞ」

「何だと?」

「俺は若宮ケンスケ。

ルナは俺が貰うから」

「はっ?」

「こいつの事気に入ったんだよ」

そう言って若宮さんは私の肩に腕を回してきた

「ルナは俺の女だ」

「ふ〜ん。じゃあ今から俺の女だ。

強い者が全てを手に入れられる。ここはそういう世界だからなぁ。

まぁ、ボコボコにされる覚悟があるならいつでも相手になってやるよ。

ただし、その時は1人で来いよ。

ルナ、行くぞ」

若宮さんは嘲笑うようにそう言い放ち、私の手を取って歩き出した

振り返るとタクトは呆然と立ち尽くしているようだった…


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