If〜桜龍の彼等〜【完】
「お前にとって桜龍って何だ?

そんな簡単に決められる事なのかよっ?」

「マサタカ、タクトはルナを連れ戻そうとして…」

「レン、そんな事わかってる。

俺だってルナちゃんには戻って来てほしいよ。

だけど、俺達だけで、ましてやタクトだけで決められる事じゃないだろ。

桜龍にはタクトや俺達を慕ってついてきてくれる奴らがたくさんいるんだ。

そいつらを裏切る事になるんだぞ」

そうだよな…

何も説明せず、もし桜龍がなくなるような事になれば…

こいつらはどう思うだろう

信じてついてきてくれる奴らを裏切る事になっちまう

「マサタカ…すまなかった。

みんなを集めてくれ」

「わかった」

そう言うと静かに部屋を出て行った

マサタカは総長としての俺を守ろうとしてくれたんだな


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