If〜桜龍の彼等〜【完】
「なるべく早く行く。

いや、今からルナを送るから20分はかかる。

あぁ、そうしてくれ。頼む」


そして電話を切ったタクトと目が合った−−


「タクト、何かあったんでしょ?

私は大丈夫だから行っていいよ」


「いや、大丈夫だ」


「大丈夫じゃないよ!

これじゃ私、完全に足手まといじゃん。

そんなの嫌だよっ」


「ルナ…

ごめんな…。

だけど、本当に大丈夫だから。

無事ルナを送り届けないと俺が不安で仕方ないんだよ」


「タクト…」


「それに今は情報が交錯してて何が本当がまだわからないんだ。

正直、ルナに危険があるかもしれない。

だから、ちゃんと俺の手で送りたいんだ」


「わかった…ごめんね…」


私とタクトは急いで教室を出て職員室に向かう−−



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