If〜桜龍の彼等〜【完】
先生は職員室にいなかったからメモを残して帰る事にした−−


ちょうどその時、「櫻井先輩、柊先輩」と呼ばれた−−


私を先輩と呼ぶ人は1人しかいない


「近藤くん」


「先輩達こんな遅くまで居残りだったんですか?」


「先生に用事を頼まれて…」


「そうだったんですか。じゃあ俺と一緒ですね」


「そうなんだ。

あ、ごめんね。私達急いでるんだ。またね」


そう言って通り過ぎようとした時−−


「あの、もし迷惑じゃなかったら俺、櫻井先輩の事送りますよ」


「「えっ?」」


「あ、いや、急いでるって…

柊先輩って総長だからそれでかなって…」


「俺が送るから大丈夫だ」


「あ、すみません…俺なんかがしゃしゃり出て迷惑ですよね…。

急いでるのに引き止めてしまって本当すみませんでした…」


そう言って頭を下げた近藤くんは私達に背中を向けて歩き出した−−



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