If〜桜龍の彼等〜【完】
「先輩……」


「ぅっ…うぅ…」


近藤くんは泣きつづける私を困った表情で見つめていた−−


「俺、悔しかったんだ…。

先輩達は嫉妬しても喧嘩しても凄く幸せそうで…。

そう思える相手がいるって事が…

人の不幸の上に成り立っている幸せが許せなかった…。


だけど、俺…

何も知らなかった…。


先輩がそんな苦しみを抱えてたなんて…。



大切な人を失う悲しみを誰よりも知ってるはずなのに………」


「え?」



それってどういう……?




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