If〜桜龍の彼等〜【完】
「行こっか…」


「そうだな…」


お互いまだ顔がほんのり赤いまま歩き出した−−


「今日は歩きなんだね?」


「今日だけはずっと2人でいたいから…。

車の方がよかったか?」


「ううん。

私もタクトと2人きりでいられるの嬉しいよ」


「手…繋ぐか?」


「うんっ!」


手を繋いで歩く


こんな穏やかな時間は初めてかもしれない−−


ゆっくり流れ行く時間の中、この温もりをいつまでも感じていたいって思った−−


少しでも長く…


手を繋いでいたい…−−




< 769 / 824 >

この作品をシェア

pagetop