桜色彼氏



私はお葬式の帰り、
いつの間にか並木道に来ていた。


ふとオウスケの姿を思い出した。



我に帰った。

「オウスケ………」



目の奥が熱くなった。


鼻がツンとした。



頬に涙が流れる感触がした。


「オウスケー…!!」


オウスケの名前を呼んだ。

何度も何度も…。



「帰ってきてよ…帰ってきてよぉ…」




私はその場に泣き崩れた。

「必ず戻ってくるって言ったじゃん…」



私、いつまで待てばいいのー…?



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