不器用な愛を。【短】


ねぇほら、お願い。私を見て。





「……どうした?」


煙草を消した聖斗はそう言って顔を覗き込んでくるけど。



「違う」

違うよ、聖斗。


話を聞いてほしいんじゃない。

言葉がほしいの。


海(ウミ)からの告白にも揺るがないでいられるくらいの"確かな愛"が欲しいの。




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