黒騎士さんを愛してる〜Dead end love〜
「ど真ん中に座ってたら、邪魔」
俺はそう言って、彼女を抱き上げた。
怖いほど軽かった。
俺は、彼女を道の端に降ろそうとして、やめた。
ちょっと安心したように、俺の首に手を回してたから。
「家まで送ってやるよ」
「べつにいい」
彼女は眉間にシワを寄せた。
「じゃあ、どうすんの?」
「…このまま」
「ん?」
「このまま一緒に居てよ」
小さい声でそう言って、俺にしがみつく彼女は、弱々しかった。
「家帰りたいんだけど、俺」
そう言ってから、ちょっと考えて、俺は言った。
「俺ん家来る?」