いじっぱり片思い
「はい、90円だよ。」

「ありがとうございまーす♪・・あれ、おじちゃん、2つあるよ?」
杏美が言う。

「中学生になったんだろう?お祝いじゃよ。」

お、おじちゃん・・・!

今私おじちゃんが天使に見える・・!

あのいつも死にそうなほど痩せてるおじちゃんが!!

黄色い輪を頭につけてるみたいに見え・・・なんか幽霊みたい。。

私たちはおじちゃんの優しい微笑みを背に公園を後にした。


「ゔぁ〜!」
杏美はいきなりうめいた。
「え、何!!??」

「いや、なんかぁ〜・・恋話してぇよぉっ!!」

「え〜、何、いきなり?」

「だってぇ〜、由香里さんは誰もかっこ良くないって言うし〜・・。」

「どうしてあの数少ない中から選ばなくちゃいけないの・・。」

「てか、いいじゃん!宮崎君で!!」

「は?誰?」

「え、小さい方の・・とか言ってたじゃん!!」

「あ、あぁ!あの人たちか!!」

「『たち』じゃない!小さい方だけ!!単品だよ!!」

「単品て・・・(笑」
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