14日の憂鬱
2月14日

憂鬱な朝

「あ、美奈ー」



玄関先で上履きへ履き替えている時だった。

同じ野球部でマネージャーをしている加奈子が、私の名前を呼びながら走りよってきた。



「おはよー」



加奈子が笑顔で私に手を振っている。



「おはよ。今日は寒いねぇ〜」



朝の天気予報で『今シーズン一番の冷え込み』と言っていたのもあり、底冷えするような寒さで肩をすくめながら、笑顔で答えた。



再び足元へ視線を下ろして上履きを履く。

すると、加奈子が


「ね、今日のこと分ってる?」



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