14日の憂鬱
私と加奈子は、高校入学してすぐに意気投合して、お互い初めてできた友達だった。



加奈子が野球部の先輩に一目惚れして、勢いで野球部のマネージャーになると言い、私まで強引に誘ってきた。



私は野球部に入りたい理由などなかったけれど、部活に入るのもまぁいいかと思い、その誘いを受けてマネージャーになった。



いつも私は加奈子の恋愛相談を受けてきた。



どれだけその先輩に思いを募らせているのかを一番知っている。



だから、告白すると決意したことをこの前聞いたときは、心の底から成功することを祈
った。



野球部恒例の、バレンタインの義理チョコ配り。



マネージャーから野球部全員へ義理チョコを渡す。


先輩マネージャーからそのことを教えられ、加奈子は「これはイイ機会かもっ」と張り切っていたが、私には面倒くさいだけだった。





でも、加奈子の告白だけは精一杯応援してあげたいんだ。






……チョコかぁ。






あいつも……誰かから貰うのかなぁ。

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