俺はお前だけの王子さま～ヒロキと加奈子～

俺の言葉に時間が止まったようだった。











「…………え？」


固まる加奈子ちゃんに。


「ごめん…俺はマジでどうしようもないカスだから」


「………」


「俺……自分で自分が止められない」


「…………」


俺の弱々しい声に

加奈子ちゃんもいつの間にか涙を流していた。


加奈子ちゃんを泣かせて…
なにしてんだ俺…



「ごめん……もう俺のことふって。」


「……え……」


「俺…このままじゃヤバい。変になりそう」


加奈子ちゃんが好きで…


好きすぎて


気が狂いそうなんだ。




そんな俺に加奈子ちゃんは言った。


「……やだよ」


「…………」


「なんで…？ヒロキくんのことがこんなに好きなのに…ふれないよ…」


加奈子ちゃんは泣きながらすがった。


「ねぇ…もうちょっと話し合おう？」


そんな加奈子ちゃんに


「……ごめん。」


俺はそれだけ言うと、その場を立ち去った。