俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「…………」


意気消沈した俺は

抵抗する気力もなくなり教官に大人しく付いて行った。


「なんだ急に大人しくなって…」


「…………」


教官室につくと、教官は俺をイスに座らせひとつため息をついた。


「まぁ、とりあえず訳を話せ」


「…………」


「それから処分は決める」


「…………」


腕を組むジャージ姿のおっさん教官。


俺は事のてんまつをポツポツと話した。


だけどおっさん教官があんまりにも俺の話しを真剣に聞いてくれるから…


俺はいつの間にか

失恋したことまで話していた。













「まぁ…なんとなく分かった」


おっさん教官は静かに俺の話しを聞いたあと、耳をほじった。


「…………」


そしておっさん教官は、困ったような優しい目をして俺を見た。


「お前よっぽど惚れとんだなぁ」



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