俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「ちょっ…待ってよ!」


俺はそんな加奈子ちゃんの腕を掴む。


「やだ。もう離してっ」


加奈子ちゃんはいやいやするように俺を拒否した。


「ヒロキ君なんてもう知らない…っ」


「~~~っ」


俺は加奈子ちゃんをグイっと抱き寄せた。


「ごめんごめんごめん…っ」


「………」


「本当にごめん…っ」


「………」


「ほんとは俺…加奈子ちゃんがいないと駄目なんだ」


「………」


「この5日間…生きた心地がしなかった」


「………」


俺は加奈子ちゃんをギュッと抱きしめた。


「加奈子ちゃんの事がどうしようもなく好きなんだ」


「………」


「今まで俺…こんなに誰かを好きになったことなくて」


「………」


「だから…情けないけど、自分が自分でコントロールできなくて」


「………」


「ほんとごめん。だけど…頼むから、もう知らないなんて言わないで…」


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