俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
ちょっと感動するし…



「……めちゃくちゃ旨そうな匂いがする」


「嘘だ~?まだ焼いてないのに」


お世辞だと思ったのか、クスクス笑う加奈子。


その小さな背中がたまらなく愛しくて


俺は耐えきれずに後ろから加奈子を抱きしめた。


「きゃっ!ちょ…ホワイトソースは焦げるから駄目///」


「…………」


「ヒロキ~?///」


「…………」



無理。

我慢できない。

加奈子が愛しすぎて…


俺は返事の変わりに抱きしめる力をキュッと少し強めた。


「も~…!とりあえず、火だけ止めさせて?///」


加奈子は抱きしめられたまま、腕をなんとか曲げてコンロの火を止めた。


それを確認すると


俺は加奈子の首筋にキスを落とした。


「ひゃ…!///」


加奈子の体がびくっとなる。


俺はさらに首筋から肩に沿って何度もキスを繰り返した。


「ヒ…ヒロキ?///」


抱きしめた手を加奈子のエプロンの中にするりと忍び込ませる。


「ここ…弱いよね?」


俺が加奈子の耳にキスをしながら中指でウエストをなぞると


「ちょ……だめ…///」


加奈子は崩れるように、キッチンに座り込んだ。

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