俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「は…?」


予想外の反応に俺がもう一度
加奈子ちゃんを見ると


加奈子ちゃんはまっすぐに俺を見ていた。


「本当は寂しいんでしょ?ほっとけないよぉ…」


加奈子ちゃんのまっすぐな瞳に俺は少しひるんだ。


「は?なに言って…」


「私…ヒロキ君の気持ちわかるの…ほんとだよ?」


加奈子ちゃんは小さな肩を少し震わせていた。


「だって…ヒロキ君が愛子を見てる間…ずっと私はヒロキ君を見てたから…」


「………」


「ヒロキ君の気持ち…少し分かるもん」


加奈子ちゃんは目に涙をためながら必死に続ける。


「私も…同じだから。愛子が王子くんを見るように、ヒロキ君は私じゃなくて愛子ばかり見てたから。」


「………」


「私だってここに居るのに…いつもみんな愛子ばっかり。私だって…孤独感とか劣等感は感じるんだよ」


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