俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「っ…………」


加奈子の言葉に俺は全身の力が抜けていくようだった。


あぁ…

おっさん教官のいっていた通りだ。


俺はちゃんと加奈子に愛されてた。


加奈子はこんなにも俺を想ってくれてた。


仲直りしながら俺は今まで以上にそう感じることが出来た。













「私はまだ時間あるけどどこか行く?」


ドーナツ屋を出た俺たち。


駅に向かいながら加奈子が甘えたように俺を見上げた。


「良かったら、ヒロキの家行きたいな…///」


仲直りの後の加奈子はひときわ可愛く愛しく感じた。


俺もだよ…


俺も抱きしめたい。


今すぐ加奈子を抱きしめたい…



だけど俺はそんな気持ちをグッと抑え込んだ。


< 200 / 280 >

この作品をシェア

pagetop