俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「わり―…俺、今から予備校なんだ」


俺の言葉に加奈子は目を大きくした。


「え?ヒロキ予備校に通ってるの?」


俺はうなずいた。


実は親父に了承を得た翌日から俺はさっそく予備校に通っている。


「俺、高校で勉強サボりまくったから基礎からやり直しなんだ」


予備校の手続きの日


講師からは休みの日にも自習室に通わないと間に合わないとか脅された。


確かにもう高2の冬だし分かるけど。


「そうなんだ」


俺の言葉に加奈子は少し心配そうな顔をした。


そんな加奈子に俺は軽く笑う。


「まぁ大丈夫。俺、不真面目だっただけで真面目にやれば頭は悪くないから」


「え~なにその自信?」


「加奈子こそ部活もいいけど勉強もしろよ?お前が落ちたら意味ないんだから」


「あはは、私は真面目にやってます~」


俺の言葉に加奈子も笑った。


< 201 / 280 >

この作品をシェア

pagetop