俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
――翌日








「ん……」


頬にふれる冷たい冷気に


心地よい眠りから目が覚めた俺は思い切り伸びをした。


その瞬間、伸びた腕にひんやりとした空気にふれ、鳥肌がたった。


「さぶ…っ」


思わず俺は、裸の腕をまた毛布に突っ込む。


いつになく寒い朝。


そういや暖房は昨夜、暑くて消したままだった。


部屋の中なのに吐く息はほのかに白く


指で自分の耳に触れると芯まで冷たくなっていた。


こんな寒さの中で、裸に毛布で寝ていた自分。


俺は外の様子を伺おうと、頭を枕から離して伸ばした。


「すげ…」


窓の外は一面の雪だった。


俺は思わず、寒さも忘れて上半身を起こした。


たまに雪はふるけど…こんなに積もるのは珍しい。


白銀の世界に眠気がすっとんでいく。


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