俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
二次会が始まる頃には外は夕暮れ時になっていた。
ネクタイを外し、ラフな着こなしに着替えた俺と
ミニドレスに着替えた加奈子は
ホテル会場近くのレストランに送迎される。
レストランでの二次会は無礼講もいいところで……
酒!歌!ビンゴ!!
お祝いムードで、とにかくどんちゃん騒ぎだった。
「ヒロキ…んなに飲んで、夜は大丈夫なのかよ」
大学でずっと絡んでいた友人の飛鳥が俺に寄ってくる。
ってか、お前も俺に酒を飲ませたクセによ
「問題ねぇし、俺を誰だと思ってんの~?飛鳥ちゃん」
俺はへべれけで飛鳥の肩に絡みつく。
「も~、ヒロキ飲みすぎぃ」
加奈子は笑いながらも膨れている。
「おい花婿さん!歌、一発歌ってくれよー!」
ふらふらな俺に回ってくるマイク。
「おぉぉ~!んじゃ加奈子の為に歌います!」
俺はマイクを掴むと歌い出した。
俺の歌に会場内はさらに盛り上がる。