俺はお前だけの王子さま～ヒロキと加奈子～
「え？ここが家…？」


春馬の家につくと加奈子ちゃんは固まった。


驚くのも無理はない。

春馬の家は異常なほど無駄にデカい。


ほとんど春馬しか居ないのに、こんなに敷地必要ねぇじゃん、と常々思う。


日本庭園を横切ると離れのでは俺の大好きな山田さんが出迎えてくれた。


山田さんは昔からどんな俺のことも変わらない目で見てくれる。


春馬と同じように、変わらず俺を受け入れてくれる。


俺は山田さんとの久しぶりの再会にテンションが上がった。


しかも美人な山田さん。

もう少し若かったら惚れていたかもしれない。


これは春馬がマジ切れしそうだからここだけの話だけど。


離れの玄関を過ぎるとリビングでは良い匂いが漂っていた。


山田さんが俺の為に作ってくれたケーキ。


小学生の時に野菜が食えなかった俺の為に山田さんが考案してくれた野菜ケーキ。


山田さんの愛情が詰まっている。



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