俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
近付く距離
―――後日
音楽の話で意気投合した俺と加奈子ちゃんは
アルバムを貸し借りすることになった。
蝉の声が響く昼過ぎ
バレー部の部活帰りの加奈子ちゃんを約束の場所で待っていると
夏服に大きなエナメルのカバンを持った加奈子ちゃんがやって来た。
俺を見付けると笑顔で駆け寄ってきた加奈子ちゃん。
加奈子ちゃんは駆け寄りながら自分の首にかけたタオルに気付くと少し恥ずかしそうに外した。
俺は壁に軽くもたれていた体を起こすと、いつもの笑顔で加奈子ちゃんを出迎えた。
「夏休みなのに部活大変だね?」
俺が言うと加奈子ちゃんは笑いながらエナメルの中からアルバムを取り出した。
そしてそれを俺に手渡す。
「待たせてごめんね。試合前でミーティングが長引いて」
俺は加奈子ちゃんからアルバムを受け取る。
「俺こそわざわざ部活後にありがとう。しかもこれ限定版じゃん」
「お兄ちゃんがレコード店でバイトしてるんだぁ」
アルバムに感動する俺に加奈子ちゃんは自慢気に言った。
音楽の話で意気投合した俺と加奈子ちゃんは
アルバムを貸し借りすることになった。
蝉の声が響く昼過ぎ
バレー部の部活帰りの加奈子ちゃんを約束の場所で待っていると
夏服に大きなエナメルのカバンを持った加奈子ちゃんがやって来た。
俺を見付けると笑顔で駆け寄ってきた加奈子ちゃん。
加奈子ちゃんは駆け寄りながら自分の首にかけたタオルに気付くと少し恥ずかしそうに外した。
俺は壁に軽くもたれていた体を起こすと、いつもの笑顔で加奈子ちゃんを出迎えた。
「夏休みなのに部活大変だね?」
俺が言うと加奈子ちゃんは笑いながらエナメルの中からアルバムを取り出した。
そしてそれを俺に手渡す。
「待たせてごめんね。試合前でミーティングが長引いて」
俺は加奈子ちゃんからアルバムを受け取る。
「俺こそわざわざ部活後にありがとう。しかもこれ限定版じゃん」
「お兄ちゃんがレコード店でバイトしてるんだぁ」
アルバムに感動する俺に加奈子ちゃんは自慢気に言った。