俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
――――…



どのくらいバスケをしたのか





真夏の太陽の下、いつの間にか俺も加奈子ちゃんも汗だくになっていた。


「やべ~ちょっと休憩」


俺たちは公園の大きな木の木陰に入るとシャツの袖で汗を脱ぐった。


蝉の声の中

俺は自販機で買ったジュースを加奈子ちゃんに手渡す。


「冷た~い♪ありがとう。てかすっごく本気になっちゃった」


「そのわりには全然、最後まで下手だったけどね」


「もう、ひど~い!」


加奈子ちゃんは俺を叩く真似をした。


俺はそれを避けながら、ふいに加奈子ちゃんを見た。



「あ…」


ドクン と心臓が跳ねた。


びっしょりと汗をかいた加奈子ちゃんの胸元は


いつの間にか白地のシャツが軽く透けてしまっていた。


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