涙の中の気持ち『ココロ』!
沙織:そうだったんですか。それなら、仕方がないですね。

怜華:分かってくれた?

沙織:はい

怜華:じゃあ、本題に入っていい?

沙織:はい

怜華:まず、話す前に聞くけど、兄弟とかいる?

沙織:はい、いますけど・・・・・妹と姉と兄がいます。口うるさい兄と、優しくて、人気者の姉がいます。イメージ的には、硬いって感じですけどね。

怜華:4人兄弟なんだね?私と一緒だね。

沙織:そうですね。

怜華:では・・・・・・・彼はね、私が中1の時の、1つ上の先輩なの。クラブは違ったけどね。色んな人から、人気があったの。その人はね、サッカー部で、レギュラーだったの。イケメンで、スポーツ万能で、頭もよかったの。毎日、色んな女子から、告白をされていた。でも、断っていた。軽い女は嫌だって・・・・・・簡単には、OKしてくれない先輩なんだよ。

沙織:怜華先輩も、ミーハーなんですか?

怜華:最初はね、友達と一緒に見に行って、カッコいいなって、思ったんだ。その時は、好きでは無かった。ある日ね、私、クラブで遅くなってしまったの。怒られると思ったから、近道して帰ろうと思ったの。そしたら、美空公園で、一人で、サッカーの練習をしているのを見かけたの。その時に、先輩に惚れちゃったの。それから、私は、美空公園の前を通る事にしたの。先輩は毎日、熱心に練習をしていたの。私も、先輩を見習って、練習をするようになった。みんな帰っても、一人で黙々と練習をしていた。その成果で、レギュラー入りになり、1年生で副部長になった。
去年の夏、毎日のように、夜遅くまで、練習をしていたの。そしたら、先輩が、私に話しかけてくれたの。私は、緊張して、声が、うまく出なかったの。先輩は、私の事を褒めてくれたの。夜、遅かったから、先輩は途中まで、送ってくれた。そう言う日が多かった。私は、一緒に下校するのが、嬉しいかった。一緒に帰っていたけど、なかなか上手く話せなかった。緊張しすぎて、変な事ばかり話していた。夏が終わり、先輩は引退した。先輩は卒業していった。先輩が卒業の時に、告白をしようとしたけど勇気がでなくて出来なかった。私は、先輩と同じ学校に行こうと思うの。だけど、その前に、自分の中のケジメをつけようと思うの。こんな自分から、さよならしないとさ・・・・・・

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