続 私のメガネくん
学校を出ても羅威くんは止まる素振りがない。
「羅威くん待ってください!羅威くん!!」
あの人と会ってから、羅威くん変になっちゃった。
いつもなら、遅い私の歩幅に合わせてくれるのに。
今日の羅威くんはスタスタとひとりで歩いて行ってしまう。
「羅威くん!!」
私は大きな声で名前を呼んだ。
振り向いてほしくて、止まってほしくて、ただ羅威くんの顔が見たくて。
目に涙が溜まってるのがわかる。
だけど泣きたくない、羅威くんが困るの分かってるから。
だけど、振り向いた羅威くんの顔は切なげだった。
どうして…そんな切なそうな顔してるのに…。
「…っ…バカッ!!」
「あかり?」
驚いた顔してる羅威くんを私は睨む。