マイ☆ブラザー

あたしの部屋は、ゆうちゃんとシンの部屋の間にある。


中は、私の好きな黄色でまとめてあり、勉強机にベッド、折り畳み式の小さなテーブル…といたってシンプルだ。



「ん~っと…制服、制服…。」


6月。

そろそろ衣替えの時期だ。



あたしはブレザーをしまい、半袖のブラウスとベストを探す。



「確か、この辺にしまっておいたと思うんだけど…。」



見当たらないな…。



「お~い、なつめ!!ご飯食べないのか?」


下からゆうちゃんの大きな声が聞こえて時計をみると、7時30分を過ぎていた。



「…っ!?」


どうしよう…。


早く出ないと遅刻するっ!!



「仕方ない!!」


あたしは長袖のブラウスを着ると、袖を捲し上げて、青色のリボンをつけた。



そして、グレーのチェックのスカートを履く。



「ベストは…まぁ、いっか…。」



私は急いでスクバに今日の授業の教科書を詰めると、階段をドタドタと駆け降りた。



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