マイ☆ブラザー
ガチャッ
「ごめんっ!!遅くなって……」
走って乱れた髪を手櫛で直しながら、リビングに入ると、ゆうちゃんは鞄を持って待っていた。
「なつめ…、まさかその格好で行くのか…?」
え…?
「あっ、うん…。そうだけど…。」
ゆうちゃん?
なんか、少し顔が赤い…。
すると、ゆうちゃんは私から目を逸らしてボソッと呟いた。
「…透けてる。」
「えっ!?」
透けてる?
「何が…?」
ゆうちゃんは目を逸らしたまま、指差す。
「……?」
あたしは、その彼の指の先に目をやる…。
ーーっ!!
ブラが透けてる!!
そう。
ベストを着ていないブラウスに、ピンクと黒に水玉模様がくっきりと映し出されていた。
どうしよう…!
こんな格好じゃ、さすがに行けないよ…。
でも、どうしたら─?
パサッ
「えっ!?」