死神の契約
風呂に入り、突然日常生活ががらりと変わってしまった今日一日をボーッと振り替えった。

そしてあと一週間の命であるというのを思い出す。

考えると少し怖いが、やはり現実味は薄くにわかに信じがたい事実である。

死ぬ瞬間にもし意識があるならその最後の瞬間にならないときっと実感できないであろう。


「お背中流しましょうか~?」

脱衣所からマナが話しかけてきた。

「いや、勘弁してください」

「照れなくていいのにー」

マナはまた台所へと戻っていったようだ。


マナの声をきくと細かいことがどうでもよくなってくる。


どうせ考えても本当に死ぬのか死なないのかはその時にならないとわからないわけだし、悠斗はこれ以上深く考えても仕方がないと割りきることにした。
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