死神の契約
「い、いま行くから…先に寝てて」

「わかったよー」

悠斗がやっと出した言葉は、緊張のあまり少し震えていた。

明日の準備を整え、一度大きく深呼吸をし、部屋の電気を消した。


恐る恐る布団へと近づく。

するとすでにマナは壁側を向いて横になっていた。


女の子と一緒に寝るなど初めての悠斗にとっては、一緒の布団に入ることでさえ何やら申し訳なさや罪悪感を感じた。


布団の端ぎりぎりのところに入りマナに触れないようにする。

悠斗の心臓はマナに聞こえるのではないかというぐらいに激しく鼓動していた。
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