死神の契約
校門に着くとすでに人だかりができていた。

一人の女の子を数人の男が囲み、さらにその周辺を見物人が興味本位で囲んでいるといったところだ。


見物人を掻き分けて近づくと、女の子は予想通りにマナであり、男達のほうは悠斗の学年でも有名な不良達であった。

「待ち合わせとかどうでもいいから早く俺たちと遊ぼうぜ」

「もういい加減しつこ…あっ！ゆうくん！迎えに来たよ！」

マナは悠斗を見つけると大声で呼び掛けた。

「はっ？待ち合わせってこいつか？」

「もう彼氏来たのでいい加減諦めてくれませんか？」

不良達は一瞬悠斗を睨み付ける。

「はぁ…萎えたわ…行こうぜ」

そう言うと不良達はどこかに行ってしまった。

悠斗はほっと胸を撫で下ろした。


「迎えにきてやったぞ！感謝しろよ！」

「迎えにきたって…その制服はどうしたの？」

「いやーなんかあったからとりあえず着てみようかなと思って」

マナは照れくさそうに笑う。

「もう掃除終わるから待ってて」

「はい！了解しました隊長！」

学校へと戻る悠斗をマナはいつまでも見続けていた。
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