死神の契約
カラオケに到着し、まず最初にマナの命令が健二と亜美に執行された。

デュエットの曲は、もちろんカップルが歌うような歌詞のものである。

恥ずかしがりながらも途中からは二人ともかなり真面目に歌い、とても上手であった。

それを見てマナは大変満足といった表情をしていた。

「ふう…歌ったぞ!おまえらカップルも歌えよ!」

健二がテンション高めに悠斗を指差しながら言った。

「ほら、私達も歌おっ」

マナが悠斗へマイクを差し出す。

「いや、ちょっと…」

「この曲ならわかるでしょ?ほらー」

「そうじゃなくて…」

「ん?どしたの?男ならはっきり言えっ!」

「歌は自信がなくて…一緒に歌うとかちょっと…」

「もう!ほら!曲始まるから!」

マナは悠斗に無理矢理マイクを渡すと、タイミングよく曲が始まった。
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