死神の契約
すぐに医者が来た。

その横にはもう1人、明らかに病院関係者ではないような男もいる。

「体調は大丈夫かい?」

医者は笑顔を悠斗に向けた。

「ええ、大丈夫です。それよりもマナはいまどこですか?」

悠斗がそう聞くと、医者の横にいた男が口をひらいた。

「警察の者です」

悠斗は内心かなり驚いたが平静を保った。

「先生立ち会いの元ならって許可いただいたからちょっとだけ質問させてもらっていいかな?」

「はい…」

「ああ、その前に状況を説明したほうがいいよね。今朝、通りがかりの人から女の子1人と男の子5人が倒れていると通報があってね。キミ以外の男4人はすでに息を引き取っていて、生きていたのは女の子とキミの二人なんだ」

「あの不良達皆死んでたんですか!?」

「ってことは、キミが倒れる前はあの男の子達は生きてたってことだね?」

「あ、はい…この傷も彼等に殴られたものです」

「やはりそうか…」

警察は少し困惑ぎみな表情を浮かべた。
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