死神の契約

「彼等の死因は…心臓麻痺っていうのかな…。まだはっきりとした結果は出てないけど、外傷もなく薬物反応もなく、いきなり心臓が止まった…っていう表現が正しい。でも健康な人間が、同じ時、同じ場所、突然死っていうのは、自然には起こり得ないと言い切っていいぐらいだと思うんだ。何か原因がある…キミは心当たりはあるかい？」

警察から言われたことはまさに衝撃の事実であった。

心当たりはある。

間違いなくマナが絡んでいるであろう。

「いや…あまりのことにびっくりしました…特に思い当たることはありません」
悠斗は最大限に平静を装って答えた。


「そうか…まあそうだよね。目覚めたばかりでこんなこと聞いてすまなかったね。最後にもう一点だけ。一緒に倒れていた女の子とは知り合いかい？」

「はい、そうですけど…」

「住所や親御さんの連絡先や、何か…なんでも良いから知ってることはあるかい？」

「いえ…マナという名前しか…」

「そうか。やはり女の子が目覚めないと何も進展はしなさそうだな…ありがとう。助かったよ」

そう言うと軽く一礼をし警察は病室を出ていった。

「マナの容態はどうなんですか？」

警察が出ていき、すぐに悠斗は医者に尋ねた。