死神の契約
「本当に命に別状はないから安心してください。すぐに出来るような検査はすべてしましたが、本当に健康な状態です。ただ、まだ一度も目を覚ましておらず気絶したままです。もうじき目覚めるとは思いますが」

それを聞いて悠斗はほっと胸を撫で下ろした。

「今日は念のためお二人とも入院したほうが良いと思いますが…どうしますか?」

「えーと…マナが目を覚まして無事なら帰りたいですけど…とりあえずはこのままでお願いします」

「わかりました、ではまた何かあればお知らせください」

「すいません、マナは何号室ですか?」

「一応まだ一度も目覚めてないので今のところは申し訳ないですが面会謝絶です。目覚めましたらすぐにお知らせしますので」

「わかりました…」


医者も先ほどの警察と同じく軽く一礼すると部屋を出ていった。

「ごめんねぇ。でもホントにマナちゃんは無事だから!あなたの怪我のほうがマナちゃんよりずっと重症!じゃあなんかあったら枕元にあるボタン押して呼んでね」

看護師もそれだけ言うと部屋を後にした。

いきなり静かになった病室で、悠斗は一人溜め息をついた。
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