俺らの優しいお姫様
「・・・・ごめんなさい。」
一斉にクラスの人からの注目を浴びて俯きながら謝る。
シーンとなって数秒したらみんな話し始めてくれた。
も・・・やだ。
ガクッと項垂れる。
「・・・で、マネージャーの件なんだけど。」
「・・・ね・・藤井くん。それは、すぐには決めれないよ。」
ちょっと、困る。
藤井くんってバスケ部だよね?
あたし・・・バスケなんてしたことないよ・・・ルールもわかんないし・・・。
「・・・だよな・・・っでも!!一回、見学来てくれないかな?」
頼むって顔の前で手を合わせる。藤井くん・・・
こんな人の頼み・・・断っていいのかな・・・?
罪悪感が胸の中でうっすらと広がっていく。
「・・・バスケ部のマネージャーって・・・希望者いっぱいいるんじゃなかったの?」
高校に入りたての頃、体育館に女子が集まってるのを何週間か続けて見た。
黄色い声をあげて。
「・・・あれじゃ、仕事頼めないよ。」
苦笑いして困った顔をする。