俺らの優しいお姫様
藤井くんはあたしを真っ直ぐに見て、
「・・・っとにかく!一回だけでも見に来てよ?」
必死に頼んでる。
「・・・あの・・・「席つけーSHRやるぞ~」
いいのか、悪いのか・・・
タイミング良く入ってきた。
みんながガヤガヤと席に戻る中、
あたしは藤井くんに何かを言おうとした。
でも、何を?
出来ない、っていうの?
やるって言うの?
「ぁ・・・」
それでも、何も言えなくて前を向いた。
飽きられたかな?
なんだよって思われたかな?
それは・・・嫌だな・・・。