俺らの優しいお姫様
「そろそろ、優ちゃんって呼べばいいじゃん。」
「っな・・・そんなっ」
次にセンパイの口から出たのはこんな言葉。
何が言いたいのかさっぱり分からない。
でも、突然、小崎って呼んでたのを『優』ちゃんなんて呼べるわけが・・・。
恥ずかしげもなく、呼ぶセンパイ達をある意味尊敬した。
ふぅ・・・っとため息をついて、
「まあ、部活もちゃんとしろよ?」
そう言い残し、校舎が違うセンパイ達とは別れ、自分の教室に入る。
バタバタとジャージを着替えいつも通りに席に着く。
「っゆ・・・小崎、お疲れ。」
センパイ達に言われたことを思い出し、読んでみようかなと思ったが・・・。
やっぱり恥ずかしくて無理。
横にいた達也が呼ぼうとしたのが分かったらしく、女子がやるみたいに指でツンツンとつついた。