恋と魔術のはじめ方
一章 出会う少女と魔術士
燦々と照る太陽の下、スフィリノの街ではいつも同じ光景が流れていた。ただ、たったひとつの光景を除いては…
場所はスフィリノの東側に位置する職業斡旋所、通称スキルギルド。人が持つスキルにあった仕事を紹介する場所だ。剣のスキルがあるならば騎士に…、盗むスキルがあるならばトレジャーハンターに…、そして魔術のスキルがあるならば魔術士に…。
『わたし、魔術士になりたいの!!』
少女の声が古びた木造のスキルギルド内に鳴り響く。
年は16,7、透き通るばかりの細い金色の髪が肩まで伸びている。胸元に褐色の細かい花の刺繍が入った白地のワンピースに、下は同じく白地の膝下まで伸びたスカートを着こなしている。"美人"というよりは"可愛い"といった言葉が似合いそうな少女…それにどこかの御令嬢のような気品ある顔立ちだ。
少女は受付の前にいた。両手を腰辺りの高さの机に押し当てて、何やら熱く語っている。
それに対し、反対側で話を聞いている受付担当者は少々嫌気のさした顔をしつつも、背筋の伸びた姿勢で座っている。
場所はスフィリノの東側に位置する職業斡旋所、通称スキルギルド。人が持つスキルにあった仕事を紹介する場所だ。剣のスキルがあるならば騎士に…、盗むスキルがあるならばトレジャーハンターに…、そして魔術のスキルがあるならば魔術士に…。
『わたし、魔術士になりたいの!!』
少女の声が古びた木造のスキルギルド内に鳴り響く。
年は16,7、透き通るばかりの細い金色の髪が肩まで伸びている。胸元に褐色の細かい花の刺繍が入った白地のワンピースに、下は同じく白地の膝下まで伸びたスカートを着こなしている。"美人"というよりは"可愛い"といった言葉が似合いそうな少女…それにどこかの御令嬢のような気品ある顔立ちだ。
少女は受付の前にいた。両手を腰辺りの高さの机に押し当てて、何やら熱く語っている。
それに対し、反対側で話を聞いている受付担当者は少々嫌気のさした顔をしつつも、背筋の伸びた姿勢で座っている。