恋愛温暖化
私は暗闇の中ぼんやりとしていた…


すると誰かが頭を撫でた気がした。


そのまま私はゆっくりと目を開けた。


まず目に入ったのは天井。

ここどこだろ…保健室かな…?


保健室の独特の匂いがした。


「おいっ」


えっ…?誰…先生…


「こっち」


私は声のするほうを見た。


「え…」


私は目をみはった。


「田村君…」


どうして田村君がいるの?あっ…もしかして謝りに来たのかな…
そんなことしなくていいのに〜
でも嬉しいかも…


「お前何ニヤニヤしてんだ?」


お…お前…


「わ…私…深田結衣と…」


「お前鈍臭いなぁ。あんなのすぐ避けられるだろ!バカ…」


「バカ…?バカ…」


こんなこと言う人だったの…

最初と全然違う…でもかっこよさだけは変わらない…


「な…何よ!自分だってゴール出来なかったくせに…」

そう言うと田村君は腕をくみ、

「あれはわざとだよ」


「わざと…?」


「あまりにも女子達がうるさかったからわざとボールをカーブさせた」


「ひどっ!」


「まぁ…避けられるように結構高く上げたつもりなんだけどお前は鈍臭いから逃げられなかったみたいだな」


なに…なんでオレ様キャラ…


するとドアが開いた。


「結衣大丈夫?」


「あっ!香織…この人!おかしい!」


私は田村君を指差しながら言った。


「この人変人!」


私は香織の後ろに隠れた。


「元気が出たみたいだからオレは帰るよ」


田村君は荷物を持った。


「お疲れ様。ありがとね!結衣見てもらってて」

香織が笑顔で言った。


田村君も笑顔でかえした。

全然違う!!
さっきと全然違う!!



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