【完】別れの季節、出逢いの季節-勿忘草の想い-
 答えに詰まる質問。


 もし、この3人の誰かが落ちてたら……。


 考えたくないことだけど、つい考えてしまう。

 だけどそんなこくなことを今の藤架に言えるはずもなくて。


「うん。絶対離れないって!それに、みんな近所じゃん」


「そ…だよね…っ。ごめん、変な質問しちゃって」


 そういって頭を掻くしぐさをするのを見て、私は少し安心した。


「二人とも暇あったら俺の家来いよ?母さん久しぶりに会いたがってる」


「んー了解…ってか、これから行く?」


「ごめんそれは無理…。用事あるんだよね」


「ほんと?じゃぁそろそろ帰ろっか」


 軽く揺らしていたブランコの動きを止め、地面を踏みしめた。


 3人で、最後の「通学路」を歩いた。


 次に来るのは、合格発表の日。



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