【完】別れの季節、出逢いの季節-勿忘草の想い-
駅に着いたとき、本気で「助かった」と思ってしまった自分。
こんなんじゃ駄目だって分かってるけど。
「じゃぁねっ!」
「うん、また明日ねー!!」
無邪気な小学生のように手を大きく振る紀野ちゃんに軽く振り返して、私は改札へと急ぐ。
勝人にも藤架にも、早く会いたい。
今まで一緒にいるのが当たり前になりすぎて、離れてるのがとても辛くって。
勝人の家まで、走った。
呼び鈴を鳴らしたときすでに私の体力は限界まで達していた。
「おー春…って、お前なんでそんなに汗かいてるんだよ」
返事を返そうにも返せない。
完全に息を切らしている私は、全身を使って酸素を取り込むだけで精一杯なのだ。
「とりあえず上がったら?佐久間のお母さんもいるよ」
「お前の家かって」
「似たようなもんでしょ」
目の前で、合格発表の日と同じように会話する二人を目の当たりにして、異常な安心感を覚える。
そうだ、この二人は、変わらない。
「あ、春!久しぶりー!」
まるで我が子のように接してくれる勝人のお母さん。
どれほど会ってなかっただろう、懐かしくてたまらない。
こんなんじゃ駄目だって分かってるけど。
「じゃぁねっ!」
「うん、また明日ねー!!」
無邪気な小学生のように手を大きく振る紀野ちゃんに軽く振り返して、私は改札へと急ぐ。
勝人にも藤架にも、早く会いたい。
今まで一緒にいるのが当たり前になりすぎて、離れてるのがとても辛くって。
勝人の家まで、走った。
呼び鈴を鳴らしたときすでに私の体力は限界まで達していた。
「おー春…って、お前なんでそんなに汗かいてるんだよ」
返事を返そうにも返せない。
完全に息を切らしている私は、全身を使って酸素を取り込むだけで精一杯なのだ。
「とりあえず上がったら?佐久間のお母さんもいるよ」
「お前の家かって」
「似たようなもんでしょ」
目の前で、合格発表の日と同じように会話する二人を目の当たりにして、異常な安心感を覚える。
そうだ、この二人は、変わらない。
「あ、春!久しぶりー!」
まるで我が子のように接してくれる勝人のお母さん。
どれほど会ってなかっただろう、懐かしくてたまらない。