悪魔なキミと愛契約【番外編】
「ルカ様は、どこの国からいらしたの?」
「すごくキレイな瞳だよねー。
グリーンってことは、イギリスとか?」
「どこかの王子様とかだったりしてー」
「あー、それ超あり得るー!!」
どんなに質問をされても答えることのない俺に、懲りもせず女たちは勝手に妄想を膨らませていった。
女という生き物は、こんなにもキーキーと鳴き続けるウザい生き物だったか?
ねちっこい声を出し、体をひねらせ、上目づかいで媚びて。
サラは、一度もそんなことはしなかった。
いつでも俺を引っ張り、ガサツだが心優しくて。
乱暴だがとても温かい、男勝りなヤツだ。
同じ女でも、ここまで違うとは……
でも、待てよ……
――『ルカ様』
コイツには、馴染みのある呼ばれ方…か。
「ねぇ、ルカ様」
「なんだ?」