悪魔なキミと愛契約【番外編】
そう言って、課長は私の腕に手を伸ばしてきた。
そして私の体を自分の方に向かせ、グッと腰を折った。
間近で合う視線。
課長の美しい顔が、私を覗き込んでいる。
「俺は、おまえに惚れつつある」
「……ッ!?」
「豪快なところも、真っ直ぐなところも、いつもところ構わず突っ走るところも」
褒め言葉。とは受け取りがたいけど。
でも……
「チヅル」
「………」
「俺の名を、呼んでみろ」