悪魔なキミと愛契約【番外編】


課長が、私を見てくれているから。


他の女性社員は知らない、課長の素の姿を見せてくれているから。



「……フラン、さん」


どんどん、課長の虜になっていって。


「よく出来ました」


たとえ、それが悪魔の作戦だったとしても。


私は、その作戦にはまっていい、と思った。



――大好きだから。



「チヅル。
俺はおまえに出会って、考えが少し変わった」


「………」


「やっぱり、人間は素晴らしい」


課長が笑った。


太陽の陽射しで、笑顔が余計キラキラ輝いて見える。


課長の唇が、私の唇に重なる。


柔らかくて、温かくて。


もう、あなたから離れられない。




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