悪魔なキミと愛契約【番外編】



「……ルカ」



誰もいない、静かな教室。


思わず声を出すのを躊躇ってしまうほど、静寂に包まれている。



「ルカ……
おまえ、どうして、ここに?」


出した声が震えた。


嬉しさと、緊張と、混乱と。


いろんな思いで、泣きそうだった。



「おまえを、俺のモノにする為にきた」


「……ルカ」


「契約書がなんだ、掟がなんだ。
そんなものはどうだっていい」


「でも……
契約書に書かれていることは絶対なんだろ?
そうシキが言ってたじゃないか」


「どうでもいい」


「どうでもいい…って」



内心、めちゃくちゃ嬉しかった。


ルカが、私を追いかけてきてくれた。


心臓が爆発しそうだ。




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