悪魔なキミと愛契約【番外編】


私が聞くと、ルカは真っ直ぐな瞳を私に向けた。


真剣な、でもどこか怒っているような目つき。


「おまえを失うくらいなら、このまま消滅したほうがマシだ」


「しょ、消滅…って。
そんなことしたら私が――」



突然、温もりに包まれた。


間近で聞こえる、ルカの鼓動。


腕を引っ張られ、ルカの腕の中へ。



「私が、なんだ?」


意地悪っぽく聞いてくるルカ。


カァっと熱くなる頬。


「言え。
私が、なんだ」


「わ、私が……」


コイツ、その後に続く言葉がわかってるくせにわざと聞いてくるんだから。


ムカつくくらい、ドSだ。


「そんなことになったら……」


「………」


「私が……。
 狂いそうになる」



言った瞬間。


ルカの腕の力が強まった。




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