悪魔なキミと愛契約【番外編】
今にも、泣きだしそうに、サラの瞳が細かく震えていた。
「――サ…」
「サラ、どうしたの?」
伸ばしかけた手が、ピクリと動いた。
危ない――…
俺は今、何をしようとしていた?
皆の前で、サラに触れようと……
「あ、ああ、いや。
ほら、肌。肌の色素、薄いなぁって」
ハハっ……
サラは、ハッとしたように表情を元に戻し、女に笑いかけていた。
サラ……
おまえ、微かに残っているのか?
俺と共に過ごした、魔界での記憶が――…