悪魔なキミと愛契約【番外編】
だが、段々と“欲”というものが生まれてくる。
見ているだけでは、我慢できない。
俺はこんなにも欲深い性格だったか?
サラ、俺はおまえの笑顔が見たい。
俺の名を呼び、また、無理矢理にでも俺を引っ張っていく、おまえの姿が、見たい。
「……ッ!?」
放課後。
俺は、教室を足早に出て行ったサラの腕を掴んで止めた。
教室のドアを出たところで、サラが驚いて振り返った。
「……な、に?」
「どこへ行く?」
俺の質問に、サラが眉間にしわを寄せる。
「どうして、いちいち黒羽くんに言わなくちゃいけないの?」
不審な表情。
イラついているようにも見える。